床の間が消えた?!

市内の表具屋に依頼しておいた拙達磨画が仕上がっているとの電話を受けて、受取にでかけました。

その際の茶飲み話でした。ある表具店が4代目で店じまいをしたことが話題になりましたので、
市内には専門表具店は何件ありますか、とわたしが聞くと。「3軒のみです。」とのこと。

いわき市30万人口でたったの3軒しかない。これには驚きました。話がすすむにつれ、「現在の
ハウスメ-カ-さんでは、和室は特注になっているそうだとか。いまの住宅には和室はあっても

せいぜい6畳一間ていどですもんね。」そんな会話が続きました。床の間にはお正月の掛け軸や
家宝にしている大切な軸などを飾るゆかしい伝統があったのですが、もうそんなことは古臭い

伝統と化してしまったのでしょうか。まことに残念としかいいようがありません。店の御主人の話
では、大震災に遭ったときはさすがに店じまいまで真剣に考えたそうです。

我が国の伝統がまた一つ消えつつある。なんとも切ないお茶話となってしまいました。