金言落穂抄

淡とは至極の味

「淡」という字を普通の人はこれろ、単にあわい、あsっさりしている。みずくさいというような意味に考えて、じつは全く正反対の味のある文字であることを知りません。・・・人間というものは、甘味だけの青少年時代から出発して、やがて苦味の出る壮年時代、さらに渋みの出てくるまでを考えますと、かなりの年月と修養が必要であります。がこれだけではまだ最高の境地・真の味とは言えません。この三つの味、すなわち甘・苦・渋を超越した至極の味、至極の境地を、老荘や禅家では「無」あるいは淡という字で表現しております。・・・。

安岡正篤著「先哲講座」より

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