『十文字こと伝』を読む

『十文字こと伝』を読む

山間の紅葉も見頃をむかえました。町の高等専門学校校門にある銀杏並木の素晴らしい黄色も絶好調❢いよいよ深秋の時期がすぐそこまでやってきました。

というわけで、あちこち紅葉見物もいいのでしょうが、私は読書に向かっております。今日お勧めしたい一冊は『十文字こと伝』。明治二年生まれの十文字こと女史84年の伝記です。
本邦最初の国民体操といわれる自彊術を創立年度より一貫実践している十文字女子学園の創始者です。当初は文華高等女学校としてその歩みをし、大東亜戦争末期の東京空襲で校舎を廃絶
するという憂き目にあうも再建を果たします。再出発をしたときは女史はすでに75才という高齢者。校長先生として自ら朝礼の習慣となっている自彊術を率先垂範。

女史の女子教育にかけた尊い生涯が活写されています。来年には創立百周年という節目を迎える十文字学園のモット-は「身を鍛え心鍛えて世の中に生きてかひある人と生きなむ」です。
創立以来大正・昭和・平成そして令和と続く女子教育の原点に屹立している十文字こと先生の尊い生涯を知った今年の秋は大きな収穫となりました。