より長く美しく「書」を楽しむためには

より長く美しく「書」を楽しむためには

学校でも授業に取り入れている習字は、「字を習う」と書くように、お手本を書き写し真似ながら、整った字が書けるようになるためのもので、正確には書写と言います。
一方、書道というのは、お手本は真似ずにオリジナルのアレンジを加え、漢字や仮名文字の美しさを芸術的に表現するものです。 言い換えると習字は「書き方を習う」、書道は「書の道を究める」と言えるでしょう。

書道は、日本の伝統文化として親しまれてきたことから、魅力的な書を見るだけで心が落ち着く方も多いのではないでしょうか。はるか昔は薄い紙に書かれた書を、そのままの状態で保存・鑑賞するのは不可能でした。そんな時、中国から仏教ともに表具が伝わりました。

表具とは、布や紙を貼って、掛け軸や巻物、屏風、襖などに仕立てること、またはその技術そのもののことを言います。日本では経文を書いた巻物、経巻や仏像画などに装飾を施し、鑑賞されたことが始まりと言われています。その後、掛け軸や額、屏風、襖などに利用されていきました。どんな絵画や書であっても、そのままでは長期保存や十分な鑑賞ができません。

表具は美術品の美しさを守り、1日でも長く楽しめるようにと先人たちが残してくれた技術なのです。

医王寺では、住職オリジナルの書を通販にて取り扱っております。心に響く言葉や仏像画など多数ご用意しており、掛け軸にするもよし、いくつかの書を用いて屏風などの表具にするのもおすすめです。

床の間のインテリアとして、または心を落ち着かせるためのアイテムとして、日常の生活空間に書を取り入れてみてはいかがでしょうか。