やまとはくにのまほろば・・・

やまとはくにのまほろば・・・

皇紀2600年(西暦1940年、昭和15年)は日本書紀によれば、神武天皇が即位された年から数えて2600年とされます。

その節目を記念して当時すでに著名だった作曲家信時潔が渾身の努力によって完成された傑作とされる曲です。
作詞は北原白秋です。交声曲『海道東征』は第一楽章から最後の第八楽章まであります。
その第二楽章は 大和思慕 です。

大和は国のまほろば           大和は国々の中でもっとも素晴らしい所、
たたなづく青垣山            重なり合う山々に青垣の様に囲まれる美しい所

東や国の中央(もなか)         日向 よりも東方にして我が国の中心であり、  

美しと誰ぞ隠(こも)る、        青く美しい山々に囲まれた素晴らしい土地だ。
誰ぞ天降るその磐船           その素晴らしい土地に、今は誰か住んでいるのだろうか。
愛(かな)しよ塩土の老翁(をぢ)    天下る磐船で、誰が先に降臨しているのだろうか。
きこえさせその大和を          さあ、良き土地に導いてくれる塩土の老翁よ、
                    大君にその大和の素晴らしさを申し上げよ。

大和はも聴美し(ききうるわし)     大和は大変美しい所だという評判です、
その雲居思遥けし            大和へは遥か遠く、大和への憧れも永遠のものです。
美しの大和や                      (杉本和寛訳)

大和や

聴くほどにジ-ンと感動してしまいます。何度聴いても飽きがきません。傑作ですね、この曲は。