尊徳先生ゆかりの宿『福住楼』
箱根温泉には二宮尊徳先生ゆかりの宿があります。まだたずねてはいませんが、
箱根に出かけた時には泊まってみたいですね。
福住楼は先生四大人の一人として名高い福住正兄が営んでいた和風旅館。
現在でも子孫がその経営にあたっておられるようです。名著『二宮翁夜話』を
読んで、感動した人も多いですね。
正兄が尊徳先生に入門師事したのは21歳の弘化二年十月です。その後
五年間先生の身辺で先生の薫陶を受けたのでした。
その様子は「夜話」の自跋によるとこうあります。
春雨梅雨の徒然、秋冬の長夜、師無聊に耐玉はず。予をして古書を朗読せしめ、
心に適する処あれば、その章について講説あり。来状の開封にも、文案の
執筆にも又同じく説話あり。
朝暮夜具の片付、茶飯の給仕、夜は肩を打ち腰をもみ、出張には刀を担して
随ひ、次席に侍り。総て教訓を多く聞けるは此故なり。