池田草庵先生を偲ぶ

池田草庵先生を偲ぶ

但馬への旅を思い立ち、京都から山陰線特急に乗車して二時間半。城崎温泉到着。

先月31日は一日中電車の中でした。城崎温泉は全く初めての地。浴衣の一番似合う
温泉だそうです。でも、雨もよいで浴衣の温泉客はまばらでした。

城崎温泉は小説『城崎にて』で知られておりますね。小説の神様と文章を褒められた
志賀直哉お気に入りの温泉です。冬の但馬の売りは蟹だそうです。いたるところに

蟹料理の看板が掛けられていました。そんな影響で夕食は蟹料理を楽しみました。
かにすき、焼蟹、かにのテンプラ等々。かにづくしで観光客を誘っていました。

城崎温泉近くには実は養父(やぶ)という聞きなれない地名があります。そこには
かつて但馬聖人と崇められた幕末から明治十年ごろにかけて有名な儒学者が

おりました。その名を池田草庵先生とお呼びします。草庵先生が入門した子弟を
教育されたのが養父にあるのです。青谿書院がその名前です。当時の書院の
たたづまいがそのまま現在まで残されておりました。

その書院を訪ねることができて、あの遠かった但馬がずいぶんと近く親近感をもて
たように感じました。

池田草庵先生とは