祝祷諷経

祝祷諷経

いつのまにやら四月となりました。毎月1日・15日の朝の勤めには祝祷諷経(ふぎん)をします。

月の初めとちょうどなかごろの15日には、このお経を読んでお釈迦様への報恩のお勤めをする
のが習わしとなっています。大本山永平寺を始め宗門の修行専門道場においてはこれを修行します。

読むお経は「般若心経」です。言わずと知れた短いお経さんです。子どもさんでもすぐに暗唱
できます。お経を読み終えると回向文(えこうもん)を読み上げます。お釈迦様の偉大な生き方を
讃仰した美文調のものです。

例えば、「巍巍タル金相(こんそう)、堂々タル覚王」と高らかに読み上げます。釈尊ほどの聖人
となればその御姿は人間をはるかに超えたものでしょうから、それはあのヒマラヤ山のように
高大で清らかなものに相違ないでしょう。金色の崇高な御姿でありましょう。じつに堂々たる

偉丈夫であったことでしょう。われら凡人ではとうてい想像の出来ない理想の御姿です。そんな
意味合いをこめた文章です。

気候も温暖になり、桜前線も話題になってきました。今月は釈尊のお誕生月です。偉大な聖人
の尊い生涯をあらためて追想したいものです。