昨日仙台市太白区文化センタ-2階で開催された「禅を聞く会」の講師は
藤田一照老師でした。まだ面識はなかったので、興味深くその講義を
拝聴してきました。
老師はまだ50代後半のバリバリの現役です。精力的に坐禅研修や禅関係の本
の英訳などもこなしておlります。経歴を見るとあのトップレベルの大学進学率を
誇って有名な灘高卒、そして東大進学というのですからエリ-トですね。大学では教育
心理学を専攻していたとか。その後大学院生のとき、出家されたようです。
老師の坐禅指導で特筆されるのは、坐禅に入るまでの導入部に上半身を
動かして体をほぐすという行為があります。会場の皆さんと一緒にわたしも
それをしてみました。いうなれば、坐禅をするのに不必要な力みや過度の
緊張感から解放させる。坐禅という行為をなにか特別な訓練を必要とする
むづかしいもの、とっつきにくい専門家のものといった観念をまず取り払うこと
から始めましょう。そんなメッセ-ジを伝えてくれました。
それは従来の坐禅につきまとわっている世間一般の牢固な観念を打ち砕く
ものでした。まさに新感覚の坐禅の提唱といえるもの。
坐禅をする本人の体を十分にリラックスさせた状態を持続するのが坐禅であ
る。だから「坐禅は安楽の法門」なのだ。90分の老師の坐禅の説明は
いわゆる禅僧の専門用語を駆使する提唱とはちがい、だれでもがスッと
坐禅に入れるような感じのわかりやすい説明ですた。
北米で長らく現地の外国人を対象に坐禅布教してきた老師の実体験に根差した
説明は日本人のわたしたちにも親しみをもって坐禅に打ちこませようとする
親切心にあふれていました。