分かち合っても減らないもの

 分かち合っても暮らしても、全く減らないものがある。愛、好意、尊敬などである。
それらを最大限に享受して暮らす生活と、相手の短所を言い合って憎しみをかき
建てる生き方とどちらが豊かかを、しみじみ思うと答えは明白である。

       (曽野綾子の「透明な歳月の光)桜と善意  産経新聞四月十六日号)

曽野さんのエッセイはどれを読んでも共感できる文章です。これなどもそれにふさわしい
文章です。仏教でいう和顔の七施という言葉を思い出しました。晩年もなればかくありたいものです。