先月26日から大本山永平寺に出張しておりました。故禅師の七回忌が
恒例の年中行事である御征忌にあわせて厳粛に法要が執り行われ
ました。
其の時の引き物『寫禽跡』(随伴参話)がありました。これは禅師生前の
逸話を侍者の中村典篤師が綴られた一冊です。
鎌倉時代から79代も続いている大本山永平寺ですが、故禅師のような
106歳まで勤められた貫主【住持)はおりません。お亡くなる前年まで
日々の行事を綿密に果たされたのでした。その七回忌法要には
全国各地から禅師有縁の宗門宗侶が500畳敷の法堂(はっとう)
に集合しておりました。故禅師さまの御遺徳の高さを偲ばせるもの
でした。
故禅師さま生前の逸話集です。側近だからこそ、知り得た禅師の平生の様子が具体的に著述されています。
坐禅ひとすじを貫いた近代まれにみる禅匠
です。謦咳に接することのできた御縁に感謝・感謝です。