わが日本最高の倫理哲学者西晉一郎先生を仰ぐ

作年12月初旬に96才で他界された?故木南卓一先生から今月書籍が四冊届きました。亡くなるまでに出版予定であった

とされる書物です。宛名が生前のものでしたので、ちょっと訝ったのですが、奥様の文章もあり、安堵したことです。

『古教照心の栞 (四)』、『国家と教育、道徳と国家 他一篇』(西晉一郎先生講述)、『国民道徳大意、西洋思想史大意 他二篇
』そして『新論について、新論講義抄 他三篇』(西晉一郎先生 講述)

晩年の木南先生は西晉一郎先生の講述本の複製を心がけておられました。そのことを思い出すと、晩年の先生の思いが一層強く
胸に響いてきます。

西田幾多郎全集19巻は既刊ですが、西晉一郎先生の全集は学園を退官されてから具体的な全集刊行の企画もあったけれど、「戦争
の結果、全集刊行の事業は中止し、記念館も消失してしまって、今はたゝ数十冊の著書と共に精神的に不滅の金字塔が残って
いるのみである。」(西晉一郎先生の生涯と哲学 縄田二郎著 理想者刊昭和28年)

木南先生とのご縁があったればこそ、西先生の偉大さを知ることができたのでした。

以前、木南先生からお借りした西先生二十周忌記念事業会編『続清風録』はコピ-して製本をしております。
それらの文章などを読む楽しさはまた格別の思いがしますが、これからも何度でも読むことだろうと思います。