忘れ去られた軍神大越中佐

国宝阿弥陀堂の夜間ライトアップが昨日で終了。東日本大震災での復興のシンボルとして
企画されたイベントでしたが、好評裏にすんだようです。

阿弥陀堂周辺は春夏秋冬一年を通じて楽しめる景観なので、機会を見つけては出かけたい。
そんな場所です。

その阿弥陀堂のある地名は白水といいますが、そこから生まれた軍人さんが
大越兼吉中佐その人です。

中佐は慶応三年生まれですから明治維新の前年です。親孝行の人としても有名ですが、
軍人になり、日清・日露の大戦で大活躍した郷土を代表する軍人です。

軍人として日露戦争に従軍したときは歩兵第六聯隊第二大隊長でした。その戦場で負傷。38歳で自刃
し、当時その忠烈無双の述懐書を認めたすぐ後にピストル自殺を遂げたのでした。
大越中佐は広瀬中佐・橘中佐とともに軍神として名を馳せた人ですが、
お二人ほどの有名人ではありません。

ウィキペディアで検索しても出てきはしませんので、いまでは知る人ぞ知る軍人です。

大越中佐のことは「大越中佐小伝 全」(大正5年刊)「軍神大越中佐忠孝伝」(昭和15年刊)などにて
その詳細を知ることができます。

現在は軍人がいない自衛隊だけの我が国ですが、過去に軍神と敬仰された立派な防人がいたんです。
その銅像もあったのですが、大東亜戦争で供出されてしまい、今では見る影もないありさまです。

残念ですね。幕末から明治にかけてここいわきからは歴史に名を遺した偉人が数人でております。

震災復興をめざすいわき市民を勇気づける意味でも、思いだしてみたいものです。