中国での移民ブ-ムとは

中国に関する貴重な情報を提供している著名な政治評論家石平氏による今朝の産経新聞朝刊
オピニオン「第3回移民潮」は読みごたえありました。

なんでも、中国の富裕層と企業家がぞくぞくと海外への移住が進み2012年1年間で「中国からカナダへ移民した
人の数が3万2900人にのぼり・・・」とありました。え、本当かいな。しかも、お金持ちがですよ。

わが国では想像すらできない珍現象です。自分の国で築いた資産の保全に対する不安。それが
追い詰められて、国、つまり独裁体制への絶望感が富裕層や企業家に充満しているようです。

石平氏によれば、「党と政府の力が法律を完全に凌駕している状況下では、権力はその気になれ
ば企業家の財産と身の安全をいとも簡単に奪うことができるし、実際そうやったケ-スは数えきれ

ないほどある。」とあります。共産党一党独裁体制の空恐ろしさを感じさせる実体がこうした事例
を知ることで、身近な感覚として受け取れます。

1980年代以来打ち出してきた「社会主義市場経済」が肥大化して現独裁体制に見切りをつけて
しまった。中国の近未来は暗澹たるものですね。