五月の大型連休も今日でおしまい。さて、骨休みにでかけても、人ごみを歩くのは
性にあわないし・・・。とうわけで家内と二人ででかけたのは映画「リンカ－ン」
いやあ、感動でしたね。さすがに当代随一の映像作家スピルバ－グ監督による
最新の力作。画面はモノト－ンに近い感じで抑制された映像です。
これが、かえって第１６代アメリカ合衆国大統領の人間像を的確に浮彫して
くれています。それにしても主演は英国人俳優で過去に二度もアカデミ－賞
を受賞したダニエル・デイ＝ルイス、そしてその妻メアリ－を演じたのは同じく二度の
オスカ－を手にしたサリ－・フィ－ルドですよ。フアンならずとも外せない映画です。
内容は奴隷解放宣言を成し遂げた合衆国の英雄政治家エイブラハムリンカ－ンの
晩年に焦点をあてたもの。人間くさいリンカ－ンがまるで本物のドキュメンタリ－を
みているかと見間違えるほどでした。
ス監督はこの構想を１０年も温めていたといいます。練り上げられた脚本は
セリフが多く、サスペンスに満ちた議会での迫力ある演説の様子などに
おもわず引き込まれてしまいました。はからずも私は１９６９年にワシントンＤＣの
リンカ－ン記念堂を訪ねたときのことを思い出しました。大理石でできた
大きなリンカ－ン像にはとても驚いたことでした。
南北戦争が４年にも長引き南北双方に厭戦気分がただようなか、長男を戦地
で死なせたリンカ－ンのやや猫背になった細見の後姿を見たときは、
日露戦争での乃木大将とだぶりましたね。旅順の203高地攻略での人海戦術で多くの兵士
を死なせた乃木大将もやはり息子を戦争でなくしていましたからね。
とにかく、感動の大作です。２時間30分は短いくらいでした。ぜひ、もう一度
映画館に出かけてみたい。すばらしい感動作です。ス監督の最高傑作と評判
されているのもｊ当然でしょう。この「リンカ－ン」２月現在で受賞は８８部門、
ノミネ－トは２５７部門とか。桁外れの名画ですよ！
