踊ちゃいました「風の盆」

大本山永平寺団体研修会をすませてのもう一泊は越中富山の宇奈月温泉泊でした。
宿は「宇奈月ニュ-オ-タニ」。宴会がすむと付近で盆踊りのリハ-サルがありその後で

本番という情報がありました。あの全国的に知られている「風の盆踊り」です。踊りには
男性には男性の振り付けと袢纏、女性は25歳までの妙齢の御嬢さんたちがピンクの

あでやかな着物姿で踊ります。もちろん編み笠をかぶっています。酒の酔いも手づだって
仲間と一緒に踊りの輪に入って一時間ばかり楽しみました。まさか、こうして黒部峡谷

のふもとで踊るなんて、まさしく想定外の珍事でした。いい思い出となりました。

おわら風の盆の幕開け

二百十日の初秋の風が吹くころ、おわら風の盆の幕開けを迎えます。毎年9月1日から3日にかけて行われるこのおわら風の盆は、今も昔も多くの人々を魅了し ます。涼しげな揃いの浴衣に、編笠の間から少し顔を覗かせたその姿は、実に幻想的であり優美で、山々が赤くもえる夕暮れを過ぎると、家並みに沿って並ぶぼ んぼりに淡い灯がともります。
それぞれの町の伝統と個性を、いかんなく披露しながら唄い踊り、その町流しの後ろには、哀愁漂う音色に魅せられた人々が1人、また1人と自然につらなり、闇に橙色の灯が浮かび上がり、誰もがおわらに染まっていきます。