いよいよ今年最後の月に入りましたね。12月は臘月(ろうげつ)ともいいます。禅宗の看板を
掲げる曹洞宗・臨済宗そして黄檗宗のいわゆる禅宗三派では大接心会(だいせっしんえ)が
粛々と行じられます。もちろんこのことは正式に認可されている専門道場でのことですけど。
宗門の大本山である福井の永平寺、鶴見の総持寺専門道場をはじめとして七日間の
坐禅三昧の生活が今日から始まりました。朝四時から夜九時まで外部からの手紙なども
見ることができないし、伸び放題のj頭髪もきれいにすることもできません。
ひたすら毎日の雑務を忘れて坐禅堂に籠る生活です。各寮に残る当番和尚をのぞく
修行僧が堂内に陣取って坐り続けます。朝の読経・昼の勤行なども堂内で坐禅の
姿勢を崩すことなく簡略に済ませます。朝の御粥をはじめ昼それから夕食もこの僧堂で
行じられます。厳しい毎日ですから寒いなんて言っておられません。ただただ無言で
じっと動かずに座るんです。一般寺院はそうできないので、ほとんど接心などはしませんが
若かりしころ道場で接心に苦労した経験をもつ私などは無性に懐かしくおもえて、
いつもより長く坐りたい。そんな気分に駆られます。