「従軍慰安婦」(千田夏光著)

千田夏光著「従軍慰安婦”声なき女”8万人の告発」(双葉社刊)を書架から取り出してみた。ずいぶん前に
市内の古書店でみつけ500円で求めた本である。初版は昭和48年10月20日で私の購入したのは翌

昭和49年2月15日22版発行のもの。わずか4ケ月という短期間にベストセラ-にまで駆け上がった
ノンフィクション作家の著述だ。世間に与えた衝撃はだいぶ強かったようだ。そこでウィキペディアで

「千田夏光」を検索してみると、でてきたでてきた。現在世間をにぎわしている「従軍慰安婦」という言葉は

大東亜戦争中にはなく、この本が初出なのだ。この本が世間に出回ったことでその内容を調査する人が
いて調べた結果、ずいぶん記述が杜撰であったことが発覚した。昨日のブログで紹介した朝日新聞記者

植村隆の記述には「女子挺身隊と戦場慰安婦を混同している」としたが、これは千田の著書からの孫引き
なのだ。ノンフィクション作家らしいが臆説や事実誤認があまりに多いという批判がされている。