「二宮尊徳一日一言」より

我が国を代表する農聖二宮尊徳の一生は実に後世の私たちを良き道に導いてくれる至言を
多く残しております。今朝は「二宮尊徳一日一言」(寺田清一編)からの一節を紹介します。

生死一如(5月28日の項)

生死(いきしに)は うてばひびくの 音ならん うたねばおとの ありやなしやは

生者必滅といい、不生不滅というが、ともかくも生死一如の真実相を太鼓の音に
托して詠まれたものです。打つと同時にひびく音響を例にとって人生最大の事実即
真理を示されたものです。(解説)

人間として生を受ければ、いつか必ず死を迎えます。例外はありません。太鼓を叩けば
その叩く強さによって大であったり小であったり、早かったり遅かったりします。

お互いの限りある人生もそれと似ています。どんな響きの音を演出するかは文字通り
其の人の人生観によりますね。おたがいいい音色を出す日々を過ごしたいものです。