産経新聞の曽野綾子さんのコラムはいつも楽しみにしている記事です。
今朝はtop頁の六段抜きででていました。
それが、おもしろい。
「一般論になるが、たいていの人間は神でも悪魔でもない。私は
世界を百カ国以上旅した間に、人を疑う癖を十分に養ってもらった。・・
人間は平和や愛を好きなのだが、同時に闘争も破壊も好きなのだ。・・・
こんな簡単なことは、人がなぜ犯罪小説を読みたがるか、格闘技を
見ることを愛好するかを考えたら、すぐわかることだ。・・・新聞や
マスコミは、とにかく自分(自社)が正義の人、良識の人、人道
主義者、進歩的思想の持ち主だと思われたがる病にかかっているのだ。
新聞社には、知識の豊富な人はいても、人間そのものに対する深い
叡智や哲学や勇気を持った記者は実にすくなかったのかもしれない。
その上に謙虚ささえ持ち合わさなかったことが、大きな間違いの
元だったように見える。」
いま話題の慰安婦報道での朝日新聞の謝罪会見を見ての感想ですね。
題して「人間観の未熟が生む誤報」。
相手を散々あげつらって批判した人はそれが自分に向けられると途端に
姑息な言い訳をして、率直に謝れず、その結果問題をより一層拡散させて
しまう。そんないい事例ではあります。