祝聖(しゅくしん)です

月が改まりました。月初めのお勤めはまず祝祷諷経から始めます。宗派の御本尊である本尊釈迦牟尼佛
に対して月一度の報恩の読経をする日です。

禅宗では一日の決められた仕事を日分(にちぶん)行持(ぎょうじ)といいます。朝の坐禅から始まって昼前の
日中諷経(にっちゅうふぎん)そして夕方の読経である晩課諷経(ばんかふぎん)夜は7時から坐禅して
9時に終わる。その後就寝。

その間はそれぞれの持ち場の用務をこなすわけです。一般の寺院では朝の坐禅と朝課諷経をして、
あとは日常の仕事をこなす程度だとおもいます。専門道場などでは一日三度の読経が当番の和尚を
決めておいて実行することになっています。

月の行持となると、一日・十五日の祝祷諷経などや月命日になっている祖師方の報恩の諷経などが
あります。たとえば、禅宗の始祖といわれていり達磨大師は五日の日であるとか。宗祖道元禅師の

御命日である二十九日であるとか。本山などで修行して習慣づいている和尚たちは真面目にそういった
日分行持とか月分行持などを粛々と実践しているわけです。それでも、着実につづけるには強い意志が
なければできないことです。誰も見ている人はいないのですから、暗いうちから一人起きて

実行するのは案外に「言うは容易く、行うは難し」になりがちです。体調がすぐれないときや日常の忙しさに
かまけて、休んでしまうことがありがちなのですから。