ジコとタコって?

カタカナで書くと、なんのことやらさっぱり判りかねますね。

自己と他己のことです。自分自身と他人のことですが、仏教では自分以外の人を
他の己と言い表します。もう一人の自分が他人さまなのだ、そんな意味合いで
よく使用されます。

相手は敵対関係にあるのではなくて、自分の分身である。そんな意味が籠められて
いるのです。自分と他人はなんの関係もない。だから、他人なのだとたいていは
お互いにそう感じているのですが、その根底には双方はつながっていることを
示唆する言葉ですね。

他人とは没交渉なのが当たり前。だから自分の主張ははっきり相手に伝えて
しまうことが、自分を守ることになる。

こんな考えで一生を送るなんてことはあまりに寂しい人生ですね。人間関係や大自然
と自分の関係などは実際切っても切れない深い関係にあることを、案外現代人は
忘れてしまったのかもしれませんね。

他人を知ることは実は自分自身の隠れた一面を発見することなんだ。だからお互い
いたわりの気持ちや共感を分かち合う関係を維持するうえでも、相手との交流は
とても素敵な深い意味あいがあるし、未知の自分を知ることになる。

そんな考えも頭の片隅に持ち続けていたいものです。