同安居会で熊本市に出掛けたことはブログで紹介しました。熊本城もすばらしい名城ですが
曹洞宗とのかかわりなどでも思い出すことがあります。
それは昭和を代表する禅僧沢木興道老師のことです。知る人ぞ知る老師が駒澤大学に
坐禅講師と迎えられるきっかけになったのは血気さかんな熊本五高の生徒諸君に
坐禅指導していたことが、ようやく遠近の坐禅に心を寄せる人たちに知られてきていたからです。
熊本市の西側に標高130メ-トルほどの小高い山で一人坐禅と托鉢の自適生活をされてい
ました。おそらく宗門以外の方々には興味も持たれないかもしれない山ではありましょうが、
大東亜戦争終結後の昭和20年大から40年ごろまでは老師の坐禅伝道がもっとも盛んな時期
でした。駒沢大学や鶴見の御本山総持寺後堂時代に老師の坐禅指導を受けられた方々
は多いです。弟子の内山興正・酒井得元老師などの活躍は世間でもよく周知の禅僧です。