加藤耕山老師のつぶやき

加藤耕山老師とはどんな禅者?

耕山老師のダルマ画です。いかにも剽軽にさっと描かれたようですね。

これまでの禅僧の描き様とはまったく違います。一見へたな落書き程度の
ダルマ画と勘違いされてしまうでしょうか。そこになんともいえない境涯を

ずりぬけた天真爛漫の禅僧耕山老師の真面目が伺えます。誰にも真似の

できない不思議な魅力にあふれた一枚です。

・坐禅はアクヌキじゃ。参禅によって次々にアクをぬくのであるが、今日の渡世仏法では
駄目だ。かえってアクが着きよる。

・坐禅している此処に救いがある。

・「行くさきに吾が家ありけり蝸牛

 この句は、よ-く味わうと、仏法はこれに尽きる。『立処みな真なり』というも『家舎を離れて途中にあらず』

というも、『独座大雄峰』というも、『差別即平等』といううも、みなこの句の中に言い尽くしてあって妙じゃ」

・臍下丹田は身心を打って一丸とした人間の生命が結集するところである。坐禅は、此の丹田を練りて
真の生命に生きる人間最高の道である。(老師90歳)