大本山永平寺では今年大幅な人事の交代がありました。特に専門僧堂では重要な部門である
接賓(せっぴん)では後堂・維那(いの)が刷新されました。西堂(せいどう)も新しくなりました。
接賓は教育部門を司る寮であり、儀式や古典の講義をする指導者が生活しています。
維那は人事と各種法要の責任者であり、単頭(たんとう)は儀礼の導師や禅の古典
を講義したりします。後堂はその上司となります。西堂は本山のナンバ-2の要職であり
80才以上の有徳の高齢者が就任します。たいていは年中行事以外は地方の寺院で
生活しておりますので、普段は本山勤務はしておりません。
しかし、前任者の方は高齢にもかかわらず20代中心の若い修行僧と同じ生活を極力
心がけた高僧でした。現在の西堂老師は元駒沢大学でサンスクリットを教えていた
奈良先生です。私も学生時代にサンスクリット語の初級を習いました。
先月新しく赴任した後堂老師はちょうど70才といいますから、その力量を期待して
います。この方も私とは縁があって知り合いです。維那をされている方は
修行時代を一緒にすごした先輩です。
こうした人事をみてみると、わたしもずいぶん歳をとったもんだ。そんな気がします。