「禅という名の日本丸」で綿密に現地調査されたヘリゲルは本人は6年の 弓道修行で阿波範士より5段まで取得したように記述しているが、山田著 によれば、実質3年程だったようだ。帰国して以来ヘリゲルが禅や弓道に 関する書物はなく、それ以上の関心を持続していたかどうかは疑わしい。 しかし、この一冊の本「弓と禅」は発売されると大反響を得たために禅と 弓道はかなり密接な関係があると西洋人は思い込み、現在でも弓道を はじめた西洋人の多くは「弓と禅」の影響からは脱していないようだ。