竹鶴政孝のウイスキ-人生

NHK朝ドラで人気の「マッサン」はニッカウイスキ-の創設者竹鶴政孝が一代で築き上げたウイスキ-会社です。
そのドラマを知りたいというわけで、さっそく本人の伝記を読むことにしました。

日経新聞に掲載された『私の履歴書(経済人11)』をさっそく市の図書館から借りてきて通読してみました。
生誕地の広島県竹原はあの「日本外史」の著者頼山陽も生まれた土地なのですね・

その三男坊は頼三木といって江戸末期の討幕運動で中心人物の一人となった人物です。漢詩と書に
巧みな幕末の志士として知られています。安政の大獄事件では斬首されてしまった人です。

竹鶴という酒醸造屋の三男でしたが、その後を継ぐ運命を捨てて日本初最初のスコッチウイスキ-
制作に一生をかけた人生でした。彼は履歴書で述べております。

「 人生と運命の関係には二つの型があるのではないかと思う。一つは自分の運命に挑戦して生きていく

にしても、ほとんど自分の力でその扉を切り開いていく型と、もう一つは周囲の人の好意や協力で
自分の進む機会が与えられ、とびらの方からおのずと開いて行ってくれる型であり、私はどちらか

というと後者の方に属しよう。」

朝ドラをみていると、なるほど本人のいっているとおりの人生だったんだろうと納得しました。
ドラマでは楽天的な印象が強いのですが、スコットランド留学中には7か月もホ-ムシックに

悩まされて、ベッドを涙で濡らした経験も漏らしております。何事も成功する裏には人に言えない

苦難や苦労そして深い悩みの経験があることをしみじみと感じさせられた次第です。